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ある大手IT企業の支社長とお話をしたときに、こんな会話をしました(仮に山田さんとします)。
山田さん:「私が営業マンをやっているとき、社員の名刺は、
企業名が真ん中にあったのです。普通は、右上とか、端にあって、名前が真ん中でしょう?最初はあれ?って思いました。」
冨山:「名前が手で隠れてしまいますよね。名前を覚えてほしい営業マンにとっては致命的ですね…」
山田さん:「社長の狙いは、そこだったらしいのです。ボクも同じような疑問をもったから、聞いたら、『たいていのお客さまは、うちの会社の一員として営業に行くから話を聞いてくれる。なんの肩書きも所属もないキミが行って、どれだけの人が話を聞いてくれる?ボクは、営業マンに、いかに
企業の名前で営業できているかをまずは知ってほしい。だから、会社名を真ん中においている。少なくとも、
自分が凄いから売れたという勘違いをしてほしくないんだよ。勘違いをした瞬間から有頂天になって、成長が止まるから、いかに会社名で営業が成り立っているかを知った上で、そのあとに初めて、自分自身を商品付加価値にしていってもらいたい。それが認められたときは、本当に誰からも愛される営業マンになっていると思う。』とお答えをいただきました。なるほどなぁと思って、今でもその初心は忘れないように名刺を持っています。今は、名刺が普通のパターンになってしまいましたが、機会があれば、昔の企業名が真ん中のパターンに戻したいと個人的には思っています。」
これは私に取ってみれば目から鱗でした。私も会社から独立して、いかに会社に助けられていたかを気づかされる日々です。
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