話す、聞くにもリハビリが必要です

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 久々に会う人と話すのは、緊張しませんか?こんな仕事をしていますが、私も本質的には人見知りで引きこもり体質なので、初見や久々だとかなり緊張します。だからこそ、こういう風土改革のような仕事をやっている面もあるのですが、初見でも久々でもまったく緊張しないという人に会うと本当に尊敬します。

 ただ、久々の人や初見の人と話すのが得意な人ってさほど多くないと思っています。ましてや、人と話す機会が減るとそもそも話すこと自体が苦手になってしまったり、自分のことをどう思われるか不安になったり、そういう風に思う方も多いのではないでしょうか。

 企業もコロナ禍で、リモートで進んでしまう仕事の部署だと、一気にコミュニケーションが取りにくくなって困っているという話を聞きます。雑談が減ったり、仕事の節目ごとの報告頻度が減ったり、なければないでよいけれども、なければないで、方向性がズレたときにかなり問題になってしまうこともあると聞きます。

 私のクライアント先でも、セミリモート(週1出社)からフル出社に切り替えた会社もあります。その会社のとある25人程度の部門では、出社になれば、みんなコミュニケーションをある程度取るのではないかと考えていました。しかし、皆さん席から立たず、会議も各自の席から参加するようになり、部内会議でも顔を合わせないという状況で、細かいコミュニケーションが取りにくくて困っているという話でした。

 そんな状況なので、25人程度の部門ではあるのですが、アンケートをとってみました。すると、誰もコミュニケーションを避けているわけではありません。一定の範囲で、雑談もしているし、一定の範囲で業務の相談もしていることがわかりました。ただ、それが上司や関与者以外にはまったく見えにくく、誰ともコミュニケーションをとっていないように見えていたわけです。

 ただ、そのアンケートの自由記述をみていると、必要なコミュニケーションを取っているのではなく、とりやすいコミュニケーションを取っているではないかという仮説が立ちました。

 そこで、数名に質問をしてみると、

  • 知らない人も増えていて、直接話したことがないから、声を掛けにくい。メールで済ませてしまう。
  • 今までメールで済ませていた人とのやりとりは、メールでそれなりに形になっているから、別に顔を合わせようとは思わない。
  • 久々で、なんか話しにくくなったというか、共通の話題もないので、話しかけにくい感じがある。話しかけられれば、拒まないが、自分から声を掛けるのは怖い。
  • 上司がかなり気を遣ってくれているのがわかる。逆に声を掛けにくい。
  • そもそも、コロナ禍の中で、ペラペラしゃべっていたら、白い目で見られそう…

というような回答がありました。

 今月から、マスクに関する規制も緩まるとはいえ、まだまだ気をつけながらの生活が続くと思います。一方で、コミュニケーションのあり方も立て直さないといけないのも事実だと思います。必要なコミュニケーションを必要な形で取れるよう、意図的にコミュニケーションを取る場を設定して、リハビリをしていくことも大切だと思います。

 こういう話をすると、「よっしゃ、飲み会じゃ!」となりがちな方もおられますが、飲み会ではなく、業務時間内の1時間程度でも構わないので、簡単なテーマを決めて数チームで話し合う時間を設けても良いと思います。

 個人の中では、とりやすいコミュニケーションだけで仕事が回っているように感じていて、特に問題がないとしても、上司からみたら明らかにパフォーマンスが低いという場合もあると思います。そのような場合は、意図的にコミュニケーションをとる環境を作りながら、話しても良い安心感、必要性を醸成していくことを考えても良いのだと思います。

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