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コミュニケーションをとるときに、人は、視覚情報(表情、姿勢、リアクションなど)・聴覚情報(声の大きさ、トーン、抑揚など)・言語情報(発せられた言葉それ自体)で判断すると言われています。この中で、骨格になるのは言語情報ですが、同じ言葉を発したとしても、その発した人の表情や声の質などで、その言語情報の信頼度は大きく変わります。
私も小さいころ風邪を引いて病院にかかったとき、かかりつけの小児科医の先生に「大丈夫だよ、これくらいなら。」と笑顔で、目を合わせて優しい大きな声で言われると、ホッとして不思議とすぐに治ったものでした。一方、目は合って笑顔だとしても、オドオドとした声で「はい、大丈夫ですよ~」というお医者さんに遭遇した経験もあります。まぁ、大丈夫なんだろうとは思いつつも、安心感はない感覚をもった記憶があります。
メラビアンの法則という「コミュニケーションの際に、人は何を重視して判断するのか」という法則があります。これによると、視覚情報:聴覚情報:言語情報=55:38:7だそうです。視覚情報の影響が一番大きく、次に聴覚情報で、言語情報は一番影響が小さいことがわかります。つまり、見聞きした印象がもっとも重要だということになります。
たしかに視覚情報は大切ですが、裏をかえすとネガティブな視覚情報(先ほどの例で言えば、オドオドしているなど)であれば、悪影響も大きいということになります。
これは、聴覚情報にも同じことがいえて、ネガティブな聴覚情報であれば、悪影響が大きく出ますが、視覚情報が極めてポジティブであれば、視覚情報でカバーできるともいえます。たまに対面の会議でも遭遇するのですが、表情は大変柔らかく印象の良い方なのに、発言すると妙に暗いという方がおられます。
こういう方が、電話やWeb会議になると、かなりもったいないことになります。これからの時代、リモートワークがどんどん進み、電話やWeb会議(カメラオフのとき)の機会も増えてきます。意識して質の高い聴覚情報で第一声を届けることを意識することは非常に重要になります。
実際、私がリモートワーク環境下の方々とミーティングするときに、聴覚情報の質が悪いなと感じる方が増えてきました。それはそうだと思います。先行き不透明な中で、色々と悩みもあると思いますし、その気持ちは私も理解できます。ただ、暗澹とした空気感で会議をしても、悪い空気に拍車をかけるだけです。
年齢関係なく、声にハリがあがって明るいと、相手側も話しやすくなるものです。最近、少し精神的にも疲れているなと感じる方ほど、声のハリ・明るさを意識してもらえると、相手のためにも自分のためにもよい影響があると思います。
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