風土改革活動に名前をつけて、ルールをつけて雰囲気を変える

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 風土改革活動を受託したとき、一見本質ではないところにもつ私のこだわりがあります。それは、活動に名前をつけることです。雰囲気や考え方を変えていく、取り戻していく活動の場合、普段とは異なる環境作りが大切になっていきます。

 今まで承った風土改革活動の半分は、結構風当たりの強い雰囲気から始めました。そうなると活動のプランを練るミーティング自体も必然的に警戒感が生まれるわけで、そういうときは、外部の会議室などを借りて、じっくり時間を確保して活動を開始します。海の見えるホテルや山の研修所など。あえて雰囲気を会社とは変えた状態で始めます。

 ただ、活動自体を定着させていく過程で、いちいち会社外に出て行くわけにはいきませんし、各部単位で活動を進めていくときは、ミーティングルームやオンライン会議を活用していくわけですから、雰囲気を変えようといっても、意図的な何かがないと普段の雰囲気に飲まれてします。そういうときに、意識することは次の3つです。

  1. 普段の会議とは、違う配置を意識する(座席配置、机を置かないで椅子だけにする、上司が下座に座っているなど)
  2. 飴やチョコレート、飲み物などを置く
  3. 活動に名称をつけ、その活動名称で呼ぶ(おーい、今から○○はじめるぞー)

 最初に私がこだわると申し上げたのは、この3つ目の名称です。名称がついているだけで、頭の中のスイッチが切り替わり、普段とは違う場だと参加者が意識する一つの要因にすることができます。では、この名前の付け方にポイントはあるのでしょうか。教科書的なものは把握していませんが、いままで私が支援した活動の中で、名称が定着したものは、次の特徴を持っていました。

  • 省略しやすい
  • 活動名に活動目的を意味するワードが入っている。
  • トップが意図的に活動名を普段から発している(つまり、トップが年輩の場合、トップでも発することが恥ずかしくない名称になっている)。

5つほど名称の事例を紹介いたします。

  • Will-Be活動(通称:ウィルビー、意図:みんなの「こうなりたい」を引き出していく)
  • スマイルリサーチ(通称:スマリサ、意図:社員の笑顔が溢れる職場の実現)
  • みんなで変わろうプロジェクト~本気でかぜを起こす~(通称:かぜプロ、意図:風通しのよい環境をプロジェクトが主体的に作っていく)
  • スマイル活動(通称:スマ活、意図:みんなが笑顔で取り組める活動)
  • みんなのオピニオン(通称:みんオピ、意図:社員の意見・考えを集め活かしていくことを意識する)

どの名称も、本来の名称に活動の意図するところのワードが入っており、略しやすい言葉になっています。それぞれの活動で、なぜこのような名前が生まれたかといえば、最初に活動を始めたメンバーが真剣に議論し、真剣に議論した中で、自分たちはこうありたい!と思う中から、その会社・組織にフィットしたワードが出現します。

 社内で何らかのコミュニケーション改革活動や風土改革活動をされるときは、名前付けも意識していただけると良いかと思います。

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