モバイル環境における回線コストと利便性を検証する

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 私の最近のモバイルツールは、ノートPC(VAIO Z)、スマートタブレット(iPad)、携帯電話(従来の日本型携帯)ですが、12月17日にGALAPAGOS 003SHを購入することで、携帯電話がスマートフォンに置き換わります(家族通話用の日本型携帯は残りますが)。モバイルツールが増えると、どうしても心配になるのが回線にかかるコストです。するとモバイル無線ルータなどの選択肢も上がってくるわけですが、いくつかの選択肢とその欠点について検証します。最後に法人導入するときのセキュリティの観点から考えたいと思います。

 さてまず、回線の選択肢ですが現実的に考えうるパターンとして下記の6つを例示します。

  1. 【個別回線契約型(キャリア集中)】ノートPC・スマートタブレット・スマートフォンすべて3G回線契約をする。たとえば、ノートPC用にソフトバンクのデータ通信カード用意し、iPad、iPhone4をもちそれぞれソフトバンクと回線契約するパターン。
  2. 【個別回線契約型(キャリア分散)】ノートPC・スマートタブレット・スマートフォンそれぞれ別の3G回線契約をする。たとえば、ノートPC用にauのデータ通信カードを用意し、iPadはソフトバンクの回線、携帯はGalaxy S(SC-02B)を契約するというパターン。
  3. 【公衆無線LAN契約型(3G併用)】ノートPC・スマートタブレット・スマートフォンにおいて、スマートフォンとスマートタブレットは3G契約をし、別に公衆無線LANの契約をする。たとえば、公衆無線LANとして、全国10500箇所以上の施設で使えるワイヤレスゲートのオールワンを契約し、スマートタブレットとスマートフォンは利用機種を販売しているキャリアと回線契約をする。
  4. 【モバイル無線ルータ契約型(3G併用)】モバイル無線ルータを契約し、主に移動中に利用するスマートフォンだけ3G回線契約する。たとえば、回線速度の速いモバイルWiMAXルータ(Aterm WM3500R)を利用する。
  5. 【モバイル無線ルータ、公衆無線LAN兼用型】光ポータブル(フレッツ光利用者限定)を契約して3種類の端末をすべてまかなう。光ポータブルでは、ドコモの回線を契約し、公衆無線LANとしてフレッツ・スポットを利用する。
  6. 【モバイル無線ルータ契約型(単独)】モバイル無線ルータを契約し、3種類の端末すべてをまかなう。たとえば、回線に定評のあるNTTドコモのモバイルWi-Fiルータ(BF-01B)を利用する。

この6つは大きく2つに分けられます。端末ごとに契約を考えるかあなただけの移動ネットワークを構築するという観点で契約を考えるかです。ただ、前者は料金が高めになり、後者は機材が増えたりネットワークが安定しないという問題があり、間をとる案も考えながら6つ用意しました。

 次にこれらの6つのオプションを、企業が社員に提供するという観点で比較してみます。

項目\比較材料

価格(概算)

設定変更の手間 総合的メリット 総合的デメリット
1 契約3台分 ◎まったくない ITの習熟度に依らない 価格が高い。
2 契約3台分 ◎まったくない ITの習熟度に依らない 価格が高い。
3 契約2台分+α ◎まったくない 営業マンが大気中などに高速無線LANが利用できる。 ノートPCからネットを使えるところが限られるため、スマートタブレット・スマートフォンに慣れている・いないの差が業務速度に影響を与える可能性がある。
4 契約2台分 △スマートタブレットに3G機能がないか3G機能を切れる必要がある。 コストが削減できる モバイル無線ルータを忘れるとネットワークがスマートフォンでしか使えなくなる。
5 契約1台分+α △スマートタブレット、スマートフォンが3Gデータ通信をきれる機能が必要。 コストが大幅に削減できる上に、特定の場所では、高速回線を利用することができる。 モバイル無線ルータを忘れると特定の場所を除いてネットワークが使えなくなる。
6 契約1台分 △スマートタブレット、スマートフォンが3Gデータ通信をきれる機能が必要。 コストが大幅に削減できる モバイル無線ルータを忘れるとネットワークが一切使えなくなる。

 時代的な流れとしては、あなただけの移動ネットワークを構築するという観点で契約を考えていく時代が来ると考えています。現状では、1もしくは2のオプションが高くても安定的なネットワークであることは間違いありませんが、社員が多ければ多いほどコスト面では大きな影響が出てきます。

 かく言う私は、今は3のパターンですが、WiMAXなどの高速回線のエリア状況をみながら、4か6に移行しようと考えています。

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