「冨山さん、それで人見知りなんですか!?」とよくいわれますが、私は自分で人見知りだと思っています。知っている人が一人でもいる場であれば対応できますが、まったく知り合いがいない場に参加するときは、移動中など、お目に掛かるまでの間はかなり緊張します。
だからこそ、人と会うのが得意な友人や仕事仲間を心から尊敬しています。そういう方々を見ていて気づくのは、人との出会いごとに「引出し」が増えていることです。
知識アップデートの二つの軸
最近は「知識のアップデートは生成AIで充分」「セミナーはリモートで充分」という意見もあります。確かに、人に会わなくても様々な情報を得られる時代になり、勉強にかかる移動コストは大幅に下がりました。
しかし、これらの多くは「自分軸」での知識のアップデートにとどまります。つまり、自分の知っている範囲、関心の深い範囲で、より知識を高めていく、知識の精度を確認していくということになります。一方、知識の幅を拡げるという意味で重要なのは「他者軸」での知識のアップデートだと、私は考えています。
自分軸での知識のアップデートは、現在持っている引出しをより深くすることはできます。一方、他者軸での知識のアップデートは、今まで自分が持っていないまったく新しい引出しを作り出すことにつながります。
対面の価値と情報源のバランス
他者軸での知識のアップデートはオンラインでも可能ですが、対面の方がより多くの「気づき」が得られる可能性が高いでしょう。対面では見知らぬ方とも雑談に発展しやすく、その雑談からこそ得られる知識があります。
情報源 | 自分軸 | 他者軸 | 特徴 |
---|---|---|---|
生成AI | ◎ | △ | 問いに応じた情報提供 |
書籍・情報検索 | ◎ | △ | 深い専門知識の獲得 |
オンライン会合(知人) | ○ | ○ | 気楽な意見交換 |
対面会合(知人) | ○ | ○ | 深い関係性の構築 |
対面会合(初対面) | ○ | ◎ | 予期せぬ気づきの獲得 |
最終的には、生成AI、書籍、情報検索、オンライン・対面での会合など、様々な情報源をバランスよく活用することが重要です。それぞれの情報源には長所と短所があり、使い分けることで自分軸と他者軸の両面から知識をアップデートすることができます。
特に、初対面の方がいる対面の会合は、予期せぬ気づきを得る貴重な機会となります。人見知りであっても、そうした場に少しずつ身を置くことで、新たな引出しを増やしていくことができるでしょう。
コミュニケーションは場数が大切
もちろん、対面でのコミュニケーションは得意でない人もいると思います。失敗したらどうしようと不安に思う方も多いでしょう。ただ、コミュニケーションは場数も大切です。私自身、もともと得意ではなかったけれども、だいぶマシになってきたと実感しています。
失敗の繰り返しがあったとしてもあまり悔いることなく、どんどん場数を踏んでいくことが良いと思います。ただし、心理的に疲れたときは、他者軸のアップデートはお休みにして、自分軸のアップデートの時間を増やすなど、自分と相談しながら進めていくと良いでしょう。一ついえることは、こちらが「失言だったな…」とか「あぁ、もう少し気の利いた反応があったよな…」とか気にしても、相手側はさほど気になっていないことが大半です。反省して改善するという意味では、敏感であることは決して悪くないですが、引きずることには何のメリットもないので、スパッと切り替えることを意識すると良いでしょう。
知識のアップデート方法を多様化させることで、より豊かな視点と深い理解を育むことができます。自分にとって心地よい方法だけでなく、時には少し勇気のいる場に身を置くことも、成長への大切な一歩だと思っています。と、自分に言い聞かせています(笑)
コメント